カフェインは本当に集中力を高める効果があるのか
勉強中にカフェインを一緒に摂るべき理由
一日の適切な摂取量と過剰摂取のリスク
カフェイン摂取にオススメの飲み物
カフェインの効果を高める摂取のコツ
「勉強にコーヒーは欠かせない!」という方は多いのではないでしょうか?コーヒーに多く含まれている「カフェイン」には、眠気を覚まし、集中力を高めることで勉強を捗らせてくれる効果があると言われています。
とはいえ、カフェインの過剰摂取は体にとって害となってしまいます。
体を壊してしまうようなことがあれば、返って勉強の効率が下がってしまうリスクもあります。
- カフェインって本当に効果があるの?
- カフェインは一日にどれくらい飲んでも大丈夫?
- どんな飲み物にどれくらいのカフェインが含まれているの?
今回は、このような疑問を解決できるよう、「カフェインの効果」から「一日の適切な摂取量」、「カフェイン摂取のメリット・デメリット」、「カフェインを含むオススメの飲み物」などを解説しています。
筆者自身も受験勉強から資格試験まで、様々な勉強の場面でカフェインを活用してきました。
カフェインのことを知り、上手に付き合うことで日々の勉強の効率をアップさせましょう!
カフェインとは
カフェインは、アルカロイドの1種であり、プリン環を持ったキサンチンと類似した構造を持った有機化合物の1つとしても知られる。ヒトなどに対して興奮作用を持ち、世界で最も広く使われている精神刺激薬である。カフェインは、アデノシン受容体に拮抗することによって覚醒作用、解熱鎮痛作用、強心作用、利尿作用を示す。
カフェイン – Wikipedia
カフェインは、コーヒー豆や茶葉に多く含まれています。
「世界で最も広く使われている精神刺激剤」というように、カフェインには人間に対して興奮作用を有しており、市販の治療薬などにも含まれています。
このようにカフェインは、市販薬に含まれるような高い効果を有する成分であり、適切に摂取することで勉強の効率を高める効果が期待できるのです。
過剰摂取による身体へのリスクなどを知り、摂取量を考慮しながら上手に付き合うことが重要です。
カフェインは本当に効果がある?
「カフェインを飲むと目が覚める」というのはよく聞く話です。
とはいえ、「なぜ目が覚めるのか」「本当に効果があるのか」を疑問に思っている方も多いのではないでしょうか?
カフェインが身体にどのように作用し、どのような効果が期待できるのかを解説します。
カフェインが効果を引き出す仕組み
カフェインが効果を引き出すのは、「アデノシン」の作用を抑制することが要因です。
「アデノシン」とは、人間が疲労感を感じることで生成される物質です。アデノシンが体内で作用することで、眠気や疲労を感じやすくなります。
そしてカフェインは、このアデノシンと似た構造を持っています。アデノシンよりも早く受容体と結合することや、アデノシンの作用を抑制することができるため、人間を覚醒状態に導く様々な効果が期待できるとされています。
期待できる効果
カフェインを摂取することで様々な効果が期待できます。
覚醒作用
「眠気覚まし」など、カフェインの効果で最も広く知られている効果です。アデノシンが人間の受容体と結合することで眠気が引き起こされますが、カフェインがアデノシンよりも早く結合することで眠気の発生を抑制する効果があります。
また、アデノシンは、人間のやる気を引き出す物質である「ドーパミン」の働きを抑制する効果があると言われています。カフェインがドーパミンの働きを維持することで、やる気を引き出し、集中力を高める効果があります。
疲労軽減
カフェインが働きを維持するドーパミンは、やる気を引き出す効果だけでなく、脳の疲労感を軽減させる効果があるともいわれている物質です。
脳がつかれており、暗い気分や気怠さがある状態では、同じ作業をしても効率は上がりにくいです。
このようにカフェインは、アデノシンの作用を抑制することで、眠気覚ましや集中力の向上に効果があると言えるでしょう。
勉強中にカフェインを摂取するメリット
解説した通りカフェインには、「眠気覚まし」や「集中力の向上」など、勉強の効率を高めるために有効な効果があります。
では、実際にカフェインを摂取して勉強をすることのメリットを考察します。
時間を有効活用できる
「眠気がひどい状態」と、「カフェインの効果での覚醒状態」で、同じ時間を勉強したとします。眠気がひどい状態で勉強しても頭に入ってこない分、同じ時間で得ることのできる勉強の成果に大きな差が出るでしょう。
試験当日が近づいている受験生や、会社員をしながら資格の勉強をしている方など、限られた時間を有効活用することが求められる方に非常にオススメです。
気分の切り替え
気分が乗らない・やる気が出ない状態では勉強も捗りません。カフェインを摂取することでやる気や集中力が増幅されることはもちろん、ちょっとした休憩時間で飲み物を飲むことで、長時間の勉強でも集中力を維持できます。
「やる気が出ない」「疲れを感じる」など、毎日勉強を継続できるからこそ来る悩みを解決できるひとつの手段になるかもしれません。
適切な摂取量と過剰摂取のリスク
様々な効果が期待できるカフェインですが、過剰に摂取してしまえば、むしろ体に悪影響を与えてしまいます。
カナダ保険証(HC)の注意喚起によれば、健康な成人であれば一日当たりコーヒー約3杯分(カフェイン400mg)を超えると過剰摂取になるとしています。
・健康な成人は最大400 mg/日(コーヒーをマグカップで約3杯)までとする。
食品に含まれるカフェインの過剰摂取についてQ&A ~カフェインの過剰摂取に注意しましょう~ (mhlw.go.jp)
・カフェインの影響がより大きい妊婦や授乳中、あるいは妊娠を予定している女性は最大300 mg/日までとする。
・子供はカフェインに対する感受性が高いため、4歳~6歳の子供は最大45mg/日、7歳~9歳の子供は最大62.5mg/日、10歳~12歳の子供は最大85mg/日までとする。
また、カフェインの過剰摂取には以下のようなリスクがあるとしています。
過剰摂取は不眠症、頭痛、イライラ感、脱水症、緊張感を引き起こすため、特に子供や妊婦、授乳中の女性は注意すること。
食品に含まれるカフェインの過剰摂取についてQ&A ~カフェインの過剰摂取に注意しましょう~ (mhlw.go.jp)
このように、カフェインの過剰摂取には勉強の効率を妨げる様々な症状が引き起こされるリスクがあります。
不眠症になれば勉強の疲れを回復することもできませんし、寝不足の状態では集中力・記憶力は大きく低下します。
一日当たりの摂取量を考慮し、ご自身の体調や生活リズムに支障を来たさないような上手に付き合っていくことが重要です。
カフェイン含有量と勉強中にオススメの飲み物
それぞれの飲み物にどの程度のカフェインが入っているのかを紹介した後に、勉強中にオススメの飲み物をご紹介します。
飲み物に含まれるカフェインの量
コーヒーやお茶類は濃さによって多少異なりますが、カフェインの含有量は上記のようになっています。
- コーヒー(ドリップ):120mg
- エナジードリンク:60mg
- ウーロン茶:40mg
- 紅茶:24mg
- 緑茶:20mg
- コーラ:15mg
何気なく飲んでいるお茶類やコーラなどにもカフェインは含まれているため、気づかぬうちに一日の適切な摂取量である400mgを超えてしまうことがないように注意しましょう。
勉強中にオススメの飲み物
少ない量でしっかりとカフェインを摂取したいならコーヒーがおすすめです。
200mlあたりの含有量が最も多く、効率的にカフェインを摂取できます。
あくまで水分補給が目的であったり、カフェインの過剰摂取を避けたい場合など、少量のカフェインをゆっくり摂取したい場合には緑茶などのお茶類がおすすめです。
ご自身の体調や、勉強への気合の入れ方など、状況に合わせて最適な飲み物を選択しましょう。
効果を高める飲み方
カフェインは、摂取してからどれくらいの時間が経過すれば効果が表れるのでしょうか。
また、その効果はいつまで持続するのでしょうか?
個人差はありますが、カフェインの血中濃度(吸収され血液中に含まれる量)は摂取後30分~2時間程度で最大となり、半減期(効果が半分になる時間)は2~8時間と幅があります(子供や妊婦では、半減期がさらに延長します)。
カフェインと睡眠 | NCNP病院 国立精神・神経医療研究センター
このように、カフェインの血中濃度が最大となり、効果が表れるのは30分~2時間後となります。その効果の持続時間は約2時間~8時間と個人差が大きくあるようです。
以上のことから、勉強している間にカフェインの効果を享受するには、勉強開始の約30分前くらいからカフェインを摂取することで、勉強の開始時に覚醒状態でいることができます。
また、勉強中も適切量を摂取し続けることで、長時間の勉強でも効果を切らすことなく集中した状態を維持できると考えられます。
まとめ
当記事を最後までお読みいただき、ありがとうございます。
今回は「効率アップにカフェインが最適な理由」と題して、カフェインの効果から適切な摂取量、オススメの飲み物と摂取のタイミングまで、勉強の効率化を図るためのカフェインとの付き合い方を解説しました。
上述しました通り、カフェインには眠気覚ましや集中力の向上など、勉強の効率を高めるため非常に有効な成分です。
適切な摂取量や飲みタイミングを意識しながら、上手に付き合うことで皆様の勉強がますます成果につながることを祈っております。
コメント