【体験談】Z世代が「やばい・めんどくさい」という声に対する現役Z世代の本音

最近よく耳にする「Z世代」というキーワード。

Z世代とは、直近の新入社員や、これから就活を控えている世代の事です。

Z世代が社会進出を果たすことで、上の世代の方々と仕事上での接点が増え、価値観の違いから「Z世代はやばい」「Z世代はめんどくさい」などの意見が多く挙がっています。

しかし、Z世代にネガティブな意見が集まることに対して、現役Z世代がどう感じるのかを述べている機会は少ないです。

そこでこの記事では、現在24歳の現役Z世代である私が、Z世代に対する「やばい」「めんどくさい」などの意見に対して、どのように感じるのかという本音をお話しします。

私自身は、大学卒業後2年間社会人を経験して現在はフリーランスとして活動しています。

会社員時代に経験した「価値観のズレ」や、同世代の意見をもとにした体験から、Z世代がなぜ「やばい・めんどくさい」と言われてしまうのかを考えてみます。

この記事でわかること
  • Z世代に対するネガティブな意見にはどのようなものがあるのか
  • Z世代の特徴や価値観の背景
  • ネガティブな意見に対する現役Z世代の本音
  • Z世代との関係性構築のポイント
目次

Z世代に対するネガティブな意見

まずは、Z世代に対するネガティブな意見にはどのようなものがあるかを紹介します。

自分勝手・自己中

「Z世代は自己中・自分勝手だ」と言われることがあります。

例えば…
・仕事よりもプライベートを優先する
・有給や労働時間など、権利ばかりを主張する

Z世代の新入社員に対して、最もよく集まっているネガティブな意見ではないでしょうか。

Z世代は自分の考え方やプライベートの時間を優先する「自分志向」の考え方が強く、会社員・組織人としての責任感が不足していると言われることがあります。

無駄に意識が高い

「新人なのに意識が高くて鼻につく・小賢しい」などと言われることもあります。

例えば…
・任せた仕事に「これ意味ありますか」と返してくる
・成長に繋がらないと感じる仕事を軽視する

会社の先輩からすれば、新人のくせに生意気だと感じるのは当然ですよね。

Z世代は、キャリアにおける「自分の成長」や「仕事の意味」を重視し、無駄に意識が高いといわれることも多いです。

無気力・やる気がない

「Z世代は仕事にやる気がない・言われたことしかしない」ともよく言われていますね。

例えば…
・先輩が残業しているのに構わず帰る
・自分から質問しない/仕事を取りにいかない

一般的に会社の新人は、どんな雑務でも率先して行い、まずは量をこなして業務を覚えなければいけない立場です。

Z世代は、プライベート重視で受け身な姿勢で仕事をする部分が目立ち、やる気がないといわれることがあります。

すぐに仕事を辞める

「Z世代は根性がない・少し注意したら会社を辞める」など、起こられることへの耐性がないとも言われています。

例えば…
・少し注意したらパワハラだと言われそう
・一度軽く注意しただけで会社を辞めてしまう

会社の上司からすれば、業務上指摘しなければならないことでも、パワハラだと言われたり会社を辞められたりすることを懸念するのは厄介ですよね。

Z世代はパワハラへの意識が強く、かつ注意されることにも慣れていないため、根性がない・すぐ仕事を辞めるといわれることもあります。

何を考えているかわからない

「Z世代は何を考えているかわからない・円滑なコミュニケーションが取れない」など、Z世代との接し方に悩まされる方も少なくありません。

例えば…
・プライベートにどこまで触れていいのか分からない
・何を話しても反応が薄く、興味関心が分からない

コンプライアンスへの意識が高いZ世代に対して、どこまでの話題が適切なのかを判断するのは難しいでしょう。

Z世代特有の価値観や興味関心への違いから、Z世代の新入社員との関係性構築が難しいのも納得です。

私自身も会社員時代はこのような意見を言われたり、同世代が言われている場面を見てきた経験があります。しかし、伝え方にもよりますが、このようなことを言われてもあまり気にしないのもZ世代の特徴な気がします。

Z世代が「やばい」「めんどくさい」と言われる理由

ここまで、Z世代に対する意見を見てきました。

では、なぜZ世代に対してネガティブな意見が多いのを考察してみます。

リアルでのコミュニケーションに慣れていない

Z世代は、生まれた時からスマホやパソコンが世に普及していた「デジタルネイティブ」世代です。

そのため、学生時代からスマホをもって、友達とのやり取りはオンライン上で行うことが主流な環境で育ってます。

このような背景から、そもそもZ世代はリアルを通じたコミュニケーションや関係性を構築する力に劣っていると考えられています。

会社の上司・部下というフォーマルな関係であれば、なおさらリアルで円滑なコミュニケーションをとることは難しいでしょう。

多様な働き方があることを知っている

Z世代はデジタルネイティブであるがゆえに、SNSなどを通じて同世代の仕事や異業種の働き方をいつでも見ることができます

また、最近では「転職は当たり前」とも言われ始め、1つの会社で働く続けることを前提にしない就活生も多くなっています。

このような背景から、Z世代は普遍的なスキルを身に着けて市場価値を上げながら、自分に合った働き方を探す傾向があるといわれています。

そのため、特定の会社のみで使えるスキルに興味を示さず、機会があればすぐに会社を辞めて環境を変える決断をします。

ムダな出費・時間を嫌う

Z世代は、無駄な出費や時間の浪費を嫌う「コスパ・タイパ重視」の価値観を持つといわれています。

この背景には、Z世代が成長過程で、リーマンショックや東日本大震災・コロナ禍など様々な経済ショックを経験してきたことがあります。

将来いつ何が起きてもおかしくないと考え、将来に備えて貯蓄をしたり、若い時間を生かしてスキルを身に着けておきたいと考える特徴があります。

その結果、仕事上でも、意味を感じない業務や飲み会などに嫌悪感を示すことに繋がっていると考えられます。

現実主義で損切りが早い

多様な働き方を知り、タイパ・コスパを重視するZ世代は、現実主義で損切りの決断も早く行います。

Z世代の仕事観では、将来へのなんとなくの不安を受けて、時間を無駄にせずに早期のキャリア構築を行いたいと考えます。

そんな中、現職で得られるスキルや経験に価値を見出せなければ、すぐに環境を変える損切りを行うでしょう。

このような価値観に加え、もはや転職が当たり前という風潮が、1つの会社に依存することなくキャリアを変える決断を助長していると考えられます。

私自身も早期退職を決断した最大の理由は「早期のキャリア構築」が一番の理由でした。

会社で活躍する人材を育てたい会社側と、市場価値を高めキャリア構築を望む新入社員のギャップをどう中和するかが多くの企業で課題となっているようです。

現役Z世代の感じること・本音

ここでは、現役Z世代である私が、このような意見や背景を受けて感じることや本音をお話しします。

「自分勝手・自己中」に対して

プライベートを優先して会社の飲み会に行かないなど、上の世代の方からすれば新人としての振る舞いができていないと感じられることは納得です。

もちろん組織に属する以上、ある程度プライベートが優先できない場面もあって当然です。

しかし、キャリア志向が強く、20代という若くて何でもできる時間を有意義に使うために自分の時間を大切にしている面があることも否めません。

私の感覚ですが、「会社の飲み会に行きたくない」ことはなく、「もっと自分の時間を使ってやりたいことがある」の方がしっくり来ます。

私自身も友人も、自分勝手と言われてもいいから目指すキャリア・やりたいことがあるZ世代が多い印象です。しかし、ただのエゴ全開で配慮が無い自分勝手はNGです!

「無駄に意識が高い」に対して

私自身が一番言われていた意見です。

私は新入社員にも関わらず国家資格の勉強や副業ばかりしていたので、会社の方々からすれば「こいつはいつか辞める」とか「仕事の意味を見い出せていない」と思われていてもしょうがないです。

しかし、自分の理想やキャリアをしっかりと考えているからこそ行動できている点を認めてくれる方もいます。

感じること・本音としては、言われてもしょうがないし、目指す方向性は変わらないのであまり気にしてはいませんでした。

一方で、自分の価値観に理解を示してくれる上司がいると、仕事も頑張りたいなと思う一番のきっかけになったことも感じています。

今思うと、自分のような部下を持つのは絶対嫌だなと感じるほど無礼なヤツだったと反省しています…

「無気力・やる気がない」に対して

やりたいことが無いまま、なんとなく就職をした人は当たり前のようにやる気はないでしょう。

その中でもZ世代は、会社選びで無駄に社会的地位や年収を基準に選ぶ人が多かったり、やる気がないことが伝わりやすい態度を取る面があると感じています。

そのため、就職を経てからやりたいことが見えてきたらすぐに転職したり、仕事は最低限で良いという振る舞いをするのでしょう。

就活の段階で企業選びの軸を工夫したり、やる気が無くてもそれっぽく振る舞うことができれば変わる部分もあるでしょう。これについてはZ世代側に大きな責任がありそうです。

「すぐに仕事を辞める」に対して

実は、新卒の3年以内離職率は、Z世代より上の世代とあまり変わらず30%強を推移しています。

000845624.pdf (mhlw.go.jp) 学歴別就職後3年以内離職率の推移(厚生労働省)を元に作成

私自身が新卒2年で退職しているため何も言えないのですが…

それにも関わらず、「Z世代はすぐに会社を辞める」と言われるのはなぜでしょうか。

私の感じるところでは、「SNSを使った情報発信」と「辞める理由の変化」があるのではないかと感じています。

最近のSNSでは、「新卒1か月で辞めました」などと退職を報告する投稿が増えており、Z世代はすぐに会社を辞める人が多いと感じやすい環境になっています。

また、働き方が多様化することでキャリア選びの幅も広がり、労働条件が良くてもスキル優先で転職する人も増えています。

このように、Z世代の早期離職率は今までと変化しておらず、辞める理由や環境が変化していると言えるでしょう。

「何を考えているかわからない」に対して

確かに、Z世代は「働き方改革」や「パワハラ」といったワードが大好きなので、プライベートについてや話題提供の加減がわからないことは納得です。

なんとなく声をかけただけでプライベートに干渉しているなんて言われるリスクがあるなら下手に話しかけたくないです。

実際にコンプライアンスへの意識が過剰に高いZ世代がいることは事実ですが、ほとんどのZ世代はそんなに気にしていないと感じます。

キャリア志向や転職前提の就職など、仕事観のズレはあるかもしれません。

しかし、趣味や休日の過ごし方などのプライベートについては普通の人間ですし、聞かれて嫌な思いをしたという人はほとんど聞いたことがありません。

プライベートへの干渉を顕著に嫌がったり、コンプライアンス意識がハンパなく高い人もいます。しかし、ほとんどのZ世代は、むしろ話しかけてくれた方が自己開示のきっかけになるのでありがたいと感じるのではないでしょうか。

Z世代との関係性構築のポイント

ここまでお話ししてきたZ世代の特徴や価値観を踏まえて、Z世代と良好な関係性を構築するためのポイントを主観でお話しします。

Z世代という偏見をしない

Z世代は、今までの世代とは大きく異なる特徴や価値観を持つため、理解し難い世代という偏見が存在します。

しかし、生まれた時期はZ世代に分類されても、結局人は人です。

Z世代だからと言ってすべての人がZ世代特有の価値観を持っているわけではありません。

Z世代という偏見を捨てて、ひとりひとりの価値観や人間性に目を向けて接することが重要ではないでしょうか。

仕事観・理想のキャリアを理解する

上司・部下の関係であれば、仕事観や理想のキャリアを理解してくれる上司がいると働きやすいです。

私が会社員時代にお世話になった直属の上司は、私の目指すキャリア否定せず理解してくれていました。

そのうえ、キャリアを実現するために今の会社でできることを考えたうえで仕事を振っていたと言います。

そのような配慮もあり、自分が仕事を続ける意味を見出すことで意欲的に取り組みやすく、会社としても成果が生まれる環境が整備されていたと感じています。

Z世代側の私が言うのはワガママでしかないですが、仕事観・キャリアを理解することでZ世代が納得して働けるマネジメントに繋がるのではないでしょうか。

会社員時代の直属の上司には本当に感謝しており、おそらく配属が違ったらもっと早く退職していました。Z世代のマネジメントで厄介なのは、ワガママな仕事観を理解してマネジメントに転嫁することかもしれません…

まとめ

当記事を最後までお読みいただき、ありがとうございます。

今回は、現役Z世代として2年間の会社員生活と退職をした経験から、Z世代へのネガティブな意見に対して感じることや本音をお話ししました。

現役Z世代の立場から見ても、Z世代は今までの世代とは価値観が異なり、ネガティブな意見が集まることに納得しています。

しかし、Z世代が持つ価値観には生まれ育った時代背景があることや、Z世代全員が同じ価値観を持っているわけではありません。

Z世代と接する上で偏見をすることなく、価値観や特徴を理解するだけで関係性も変わってくるはずです。

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